第三章

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日の光でキラキラと輝く長い金の髪、大きな丸い目はブラウン。一見すれば箱入り娘に見えるのに、その中身はとてもおてんばで、大の男にだって負けない。元気で優しい少女だった。 森は今と変わらず、鬱蒼としていて、普通の人が入ってもすぐに迷ってしまう。だが、ラスティアは踊るようにそこを走り回ることができた。 まるで、森が彼女を受け入れているかのようだった。 彼女は小さい頃から、親の言いつけを守らず入っていた賜物だといっていたが。 必然的に彼女は私と行動を共にするようになる。 私はその森にあるという、あるものが欲しくて、遺跡発掘と称してその町に降り立っていた。 それは。 それを飲めば、一生、血を吸わなくても生きていけるという魔法のクスリ。
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