第二章

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もうだいぶ、日は高くなっていた。 長い話をしようかと、クリスは誘い二人は椅子に腰掛けた。 「そもそも、私の話は君の住んでいた町で起こったわけじゃない」 「え?」 だって、町の老人たちはみな知っている話だ。だからその次の代も、そのまた次の代も年連と伝わっている。なのになぜ・・? 一夜の表情にその疑問が出ていたのかクリスは苦笑した。「この森への入り口がある町にはそれぞれ伝わっている。私という危険人物がいることを知っている教会が、人を森に近づけぬようにして広めているためだ」 「・・・!だから栗ちゃんは知らない町の人なのに、知っていたのか」 クリスは目でそれを肯定する。そうして一つ深呼吸をした。 「これから話すことは、多分誰からも聞いたことのない話だろう」 静かにクリスは語り始めた。
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