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森に昔住みついた化学者が、森のどこかに魔法のクスリを作り隠している。
私たちの世界では有名な話だった。
私はそれを求め…
「ちょっと待って!?」
話の腰を折られて、クリスは不機嫌そうに問うた。
「なんだ?」
「クリスは村を襲って封印されたんだろ?血を飲むのに何でそんなクスリがいるんだよ?」
「つまり、そういうことだ」
まさか…
「私は血が嫌いなんだ!!」
「…え?」
「鉄臭くて甘くもなんともない!むしろしびれるような感覚まである!あんな不味いもの、飲まずに生きていけたら!!」
すごい剣幕で、両手を戦慄かせながら叫ばれ、一夜はぎょってする。
「…つまり、好き嫌いの問題…なんだ」
何歳かしらないが、クリスは時々子供じみている。
「…だから、毎日森へ行っていた…」
気恥ずかしさからか、小さな声で語り始めた。
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