序章

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青い空、白い雲、青々と多い茂る草原 大自然のまっただ中で、カードを使ったギャンブルに興じる、ヤクザ風の人間と、目つきの悪いエルフ 「おいっイカサマはすんじゃねぇって、いってんだろ!俺はそぉゆーのは好かねぇんだ」 手に持っていたカードを草原に叩きつけるヤクザ風の人間。 名はカルウェンツ・フォリアーフェン。 黒い髪は短く切られ、紫の綺麗な瞳をしているが、目の端がつりあがってキツイ顔に見え、筋骨逞しく、背も高い、そして言葉使いが悪いため、悪人に見られがちだが、曲がったことが大嫌いな32歳の狩人。 「私のイカサマを見破るとは、なかなかやるな」 にやにや笑いながらカードを混ぜなおしている目つきの悪いエルフ。 名はスターク。 一見一般的な、金髪金目の女性のように美しい顔立ちをしたエルフに見えるが、心の中は好戦的でプライドよりも金と命を優先する、ダークエルフのような異端エルフである。 色んな性格の人間がいるように、エルフの中にもごくごくたまにこのようなエルフもいる。 尚、エルフに生まれた以上、どんなに心が汚くてもダークエルフにはならない。 もともと外見が似ているだけで、エルフとダークエルフは全く別の種族である。
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