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「かっっつ、可愛ええ~!!器用やなぁ、ほんま。俺にはマネできんわ」
背中まである赤みがかかった茶色の女の子の髪を、4本のミツアミにして、ポニーテール状に束ねてある。
「・・・・・」
女の子は無表情のまま、カフラドの顔をじぃっと見つめていた。
女の子の名前はエリシス。
首から提げた身分証のプレートは、獣の牙で割られたため名前以外は識別できないでいる。
年齢は外見から判断すると10歳前後であろう。
「よかったなぁエリシス。街についたらその髪形に似合う服買おうな」
カフラドはエリシスと目線が合うように腰を屈め、嬉しそうにエリシスの肩を叩く。
「・・・・・」
エリシスは無言でカフラドをじぃっとみつめている。
失声症になっているエリシスには、文字を書くことと瞳でしか意思を伝えることができなかった。
「カフラドたまには自分の服も買ったほうがいいんじゃねぇか?」
「エリシスちゃんの服もいいけど、たまには自分の身だしなみにも気をつけたほうがいいんじゃないかい?」
フォリアーフェン兄妹が口を揃えて異口同音に言った。
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