‡序章‡

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 看病に疲れて、毅一の布団に突っ伏すような格好で寝てしまった文は、自分の頭を優しく撫でる手を心地良く思いながらも、誰の手だろうと、不思議そうに身を起こした。  毅一だった。  毅一が穏やかな笑みを浮かべ、文をじっと見ていた。  文には、それが信じられなかった。
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