‡序章‡

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 だが、反対されない代わりに、祝福もされなかった。  文句を言われない代わりに、二人はまるでいないかのように扱われた。  結局、家を出るような形になってしまった。  実質的には、勘当されたようなものだったのだ。  そんなわけだから、文の実家には頼めない。  毅一の実家も、事情はそれほど変わらない。  毅一は長男だった。
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