第1章

5/10
23人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
俺の家はホルディン王国の下町にある小さな花屋だ。 しかし、この戦争が始まってから父親と母親は戦争に借り出され、死んだ。 そして俺も戦争に参加した。 父と母を殺したヤツを殺すために。 でも、日に日にその思いは薄れていった。 それは俺も父と母を殺したヤツと同じ事をしているからだ。 戦争は生きるか死ぬかだ。 その場に立ってしまえば後はそれしか残らない。 復習の為に戦争に参加したが、もうそんな事はどうでも良かった。 なら戦争をやめれば良い。 そう思っても時はすでに遅いのだ。 今ホルディンでは兵士不足が続いている。 それほどまでに弱体化してしまった国。 そんな中、敵に恐れられている者を軍からはずすわけにはいかない。 そんな状況なのだ。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!