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───………
『…そら?』
重い瞼を開けると母の顔が写った…
『母さん…』
僕はゆっくりと周りを見渡す……
僕の右腕には点滴の管が繋がり、胸には心電図のシール……
真っ白な天井……
『…びょういん…?』
僕は何が何やら分からなかった……
『どこか痛いところはない?』
心配性の母が言う。
僕は首を横に振り答える。
『【今は】大丈夫……だけど……』
なんで僕は、こんなことになっているんだろう……
僕の疑問を感じ取ったのか母は優しく微笑んだ。
『もう少し休んでなさい…話はあとでするから…』
頭を優しく撫でると母は部屋から出ていった…
───…気丈な母の見せた一瞬の不安な顔を僕は見逃さなかったんだよ……?
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