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何だろう?
この人は私を知ってる?
私は続きの文字達に目を通す。
『実は…貴女が二十歳になった頃に私の息子が、どうしても貴女に手紙を渡して欲しいと母親である私に意志を…。
確か今年は貴女が二十歳になる年。』
「何で?何でこの人、私が二十歳になるって知ってるの?」
それに、息子の意志?
一体、どう言う事?
『それで私が息子のかわりに息子の手紙を送る為、こうして文字を綴らせて貰いました。
息子の手紙は、この便箋の三枚目。
向日葵の花びらの様な柄がついた物からです。
是非、私の息子…中条雅樹の言葉を聞いてやって下さい。』
「中条…雅樹…。」
!?
「中条雅樹!?」
━━━━━━━━━━━━━
「お兄ちゃん♪」
「ん?あ、夏奈恵ちゃん。
あれ?学校は終わったの?」
ランドセルを背負った私を見て、雅樹お兄ちゃんは首を傾げる。
「うん♪今日は4校時だったし、クラブも休みだったから早く帰って来たの♪」
言い、私は雅樹お兄ちゃんの隣りに座った。
天気が良いから、私達が座ってる原っぱがキラキラしてて綺麗。
「なーんだ、僕に会う為に早く帰って来たのかと思ったのになぁ。」
「勿論、早くお兄ちゃんに会いたいから家に帰る前に此所に来たんだよ♪」
「本当かなぁ?」
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