悪夢

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10月5日 pm18:54 日も暮れはじめ、薄暗くなった道を1人の少女が走っていた 「ヤバい、門限に間に合わないよ…。も一、由希(ユキ)のやつー、今度絶対おごらせてやる」 息が切れ、走る度に少し長めの髪があっちこっちに揺れるなんて気にしてる場合じゃない ウチの家は門限がとにかく厳しい。超が付くほど有名だ 門限の時間は19:00ジャスト。それ以上だと鬼の形相をした父親が玄関で待ち伏せているのだ よく友達から間に合わないって分かっているのなら歩いて行けばいいと言われる できれば私もそうしたい。しかし私の家では遅れた分だけ説教が長くなるのだ ほんの数秒遅れただけでも数十分の説教が行われるぐらいだ
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