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「ただいま~」
円の声に母が飛んで来た。
「まぁ~っ可愛い~」
円の手から仔犬を取り上げ抱きしめた。
「お母さん、犬好きだったんだ?」
驚いていた。
「本当はずっと飼いたかったのよね!名前は?決めた?」
テンションの高い母。
「名前ね…」
円は少年の事を思い出していた。
風のように現れ、風のように去っていった少年。
…風…
「はやて、疾風にしよう!」
母も気に入ったらしく頷いた。
「今日からよろしくね。疾風!」
円は疾風を抱きしめた。
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