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「恭耶って三組の青山だろ?叫んでたよな、『恭耶が好き~』って。」
円は自棄になっていた。
「そうですよ!叫んでました。完璧な片思いです。だけど、だけど、いいじゃないですか!思うだけなら、いいじゃないで……」
言いながら涙が出て来た。
「おいっ…泣くな!俺、別にからかってる訳じゃないんだから。なんかわからないけど、叫んでるお前さ…可愛かった。昨日も、友達の為に頑張ってたよな!」
麻美が告白する所を見ていた事がわかった円。
「見てたの…」
驚いて涙がとまる円。
すると一也は指を指した。
貯水タンクが設置してある場所。はしごで上に上がれるようになっていた。
「あそこ…俺の居場所なんだ。別に盗み見てた訳じゃないからな!」
そう言って笑った。
「だったらわかるでしょ?私、あなたとは付き合えない。」
円は真っすぐに一也を見て言った。
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