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「わからない!」
一也はきっぱり言い切った。
「あのね~」
呆れる円。
「お前だって諦めないんだろ?だから、俺も諦めない!それに、何で思うだけならなんて言うんだ?気持ち伝えないのか?」
一也の言葉は正論だった。
「彼、恭耶には好きな人がいるのよ。あんな可愛い麻美をふったの。わざわざふられるのわかっていて告白するなんて馬鹿みたいじゃない!」
言いながら苦笑いした円。
一也は自分を指差した。
「じゃあ俺馬鹿?お前が青山の事好きなの知ってるのに、お前に告白したんだからな!」
一也は一瞬悲しそうな顔をした。
「簡単に告白なんか出来ないよ。友達でさえいられなくなるくらいなら、片思いでもいいの。」
円はいつの間にか、一也に本音を語り始めていた。
「勇気を出したら、何かが変わるかもしれないんだから、青山の好きな人がお前かもしれないだろ!」
一也が言った。
円は一瞬固まったが次の瞬間大笑いした。
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