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毎日恭耶への思いをかくしたまま過ごす円。
麻美は自分が告白した経験からか、以前は困ったような表情で断って来た告白に、相手の気持ちを考え誠意を持って接するようになっていた。
「麻美変わったね。」
円は麻美に言った。
「勇気を出してみんな私に告白してくれていたんだって…自分が告白して初めてわかったの。だからかな…青山君がちゃんと向き合ってくれたから、告白してよかったって思えた。」
「あいつが好きになる子って、どんな子なんだろうな~」
つい口にしていた円。
「気になるの?」
麻美の大きな目が円を見た。
「好奇心だよ~」
円は慌ててごまかした。
「円は好きな人いないの?私、いつも迷惑かけてばかりだから、たまには円の役にたちたいな!」
笑顔の麻美。
心が痛かった。
…麻美に嘘をついている…
そんな思いが円を苦しめていた。
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