two

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気怠そうに言い放たれて視線が重なる。 ………あぁ。やっぱりあなたじゃない。 あなたはこんな冷たく言葉を発しない。 こんな冷たい目で俺を見ない。 『…いや、なんでもない…です』 明らか年下のやつに見下されて敬語になる俺。 気まずくて視線もいつのまにかほこりっぽい床に釘付け。 だんだん酔いも覚めてきて 汗が滲んだシャツが冷たく肌に張り付く。 泣きはらした瞼だけ熱くて まだ涙が溢れそうになるからこぼれないように目を閉じた。 .
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