two

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『えーとですね。今はあの…路地裏の秘密基地的なとこですね。』 「何でそんなとこいんの?つか何で敬語?(笑)」 電話の向こうでフッって鼻で笑う竜が憎らしい…。 誰のせいでここにいると思っているのでしょう。 『…無事?』 「は?誰に聞いてんの?」 『タケとかも?』 「あぁ合流したとこ。おまえも早く来いよ。」 『……らじゃ。』 小さく呟いて携帯を閉じ竜じゃない人に向き直る。 膝を抱えたまま様子を伺うような目が子犬みたいでかわいかった。 スーツ着てるし 明らか年上なのに 威圧感も 嫌悪感も 抱かないのはやっぱり竜にそっくりなこの顔のせいだ。 .
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