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『あの………お名前は?』
静まり返った沈黙に堪えきれず
おずおずと口を開いたのは俺だった。
「…え?」
『いや、あの、あまりにも友達に似てて間違って…あの』
「…………石田です。」
『石田さん!石田さんですね!俺、隼人っす。』
「はぁ。」
『いやーまじそっくりで!竜がそのまんま大人になった感じで!』
「はぁ。」
俺の顔をまじまじと見ながら気の抜けた返事を返してくる石田さん。
『あのー…?』
「…お兄ちゃんとかいます?」
『へ?』
「え?あっ、いや、何でもないです。」
気まずそうに俯く横顔は
やっぱり竜に激似で
でも竜よりも大人で
なんか色っぽくて
なぜかわからないけど
ドキドキした。
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