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「おや?私が見えるのですか…。珍しいですね…」
「…はい……」
「ふぁぁ…。今日も……見えますね…」
クスリ…と妖笑をして1日を始める
これが私の1日の始まりです
黒い服
黒い店
黒い椅子
そして……
黒い自分………
黒い自分は…フードとコートを着てますから…ねぇ
サー……ザーザーーーッ……
あ…め……ですか…
雨は…客が来ますからね……
クスクスと笑っていると…
「あの…」
おや…お客様ですねぇ
「フフッどうかなさいましたか?」
ニコォと営業スマイルだけどフードのせいで見えない
店に入ってきたお客様はオドオドとしている
「こちらへどうぞ」
私はよいしょと立ち上がり
ガタッと椅子を引いた
お客様は頭を軽く下げ椅子に座った
背中には顔に似合わずの大きな黒い翼…
見たところ…20歳前後……
女性…、OLあたり……
顔はまぁまぁの…美形………と言うのでしょうか?
「どう言ったご用で?」
テーブルに肘をつき頬いた
少し言いにくそうに口を開く
「あの…ここって……」
「えぇ…《呪い屋》です」
「よ、よかった…」
安心仕切ったように椅子の背もたれに寄り掛かった
「フフッ…どうしましたか?……貴方様はとても憎しみを込めている人がいますね…?」
私がそう言うと、お客様は驚いたように目をパチクリとした
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