成功例

5/9
前へ
/12ページ
次へ
「簡単でしょう?」 そう言うと水嶋さんは少し悩んでから頷いた 手の震え、体の震えがとれ落ち着いたようですね 私は彼女にこう伝えた 「いいですか?城口サンを呪っても、忘れないで下さい。城口サンのコト」 水嶋さんは不思議そうに首を傾げた でてきた言葉はやっぱり なぜですか? 簡単に理由を教えて上げました 『忘れない、いや…忘れるコトが出来なくなります。こんなに簡単に人の呪縛から逃れられるコトなんてないんです。それがこの店のルールです』 水嶋さんがいなくなってから、約9時間が立ちました 水嶋さんは昼にきましたからね よっこいしょ… と、椅子から立ち上がり店を出た 城口弘。今から会いますか… 暗い夜道が私を怪しく照らす 今は誰にも見えないこの姿 昼には見えるこの姿 フフフ…面白い………… 人間は愚かだ 人間は弱い生き物だ 人間は…裏切る生き物だ つきましたねぇ 城口サンの家に… アパート暮らしの城口サン チク15年は軽く越えている ボロボロのアパート 虫が沢山いそうなアパート フフフ…どうやりましょうか まずは… 城口弘 アパートの部屋をしっかりと確認し、ノックをする 私だってちゃんと礼儀はあります 《呪い屋》ですが… 「はい?」 ガチャっとドアを開け辺りを見渡す城口…サン 頭はボサボサ、シャツにパンツと言う馬鹿げた格好 おまけに頭をガリガリとかいている ありえませんねぇ… こんな醜い人間 「あぁ?誰だノックしたのは」 怒り口調でバタンッとドアを閉めた 口も悪い なんて人間でしょうか ドアを閉められたので、仕方なくドアを通り抜けた 汚い玄関 ホコリだらけで靴も脱ぎ捨ててある 整理整頓がなってない靴達 下駄箱に入れられてカビている靴達 なんて…最悪な…… フフフフフ… なかなか楽しめそうですね …キグチヒロ………    
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加