成功例

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部屋を覗くと いました 寝転がりながらテレビを見ていました 玄関に引き続き、汚い部屋 ゴミはそこらじゅうにあり ビールの空の缶 ホコリ 雑誌… 掃除が苦手なようで… フフフ… もう少しで楽になりますよ 水嶋さん… 少しした後、彼は今まで寝転んでいた場所に布団をしき始めた バフッと布団を置くと、置いた途端におきた風がホコリを宙へ飛ばす 沢山のホコリが舞っているのにも気にせず、寝はじめましたね 私がいるのにも関わらず いびきをかきながら寝ている では………… そろそろ…始めますか……… フフフ… まずは… バサッ! 「ん、なッ!!誰だッ!!」 布団を剥ぎ取る そして自分を見えるようにする 「初めまして…、こんばんわ」 軽く挨拶をする 次に、フードを取り顔を見せる 腰ほどある長い髪 色の違う眼 銀のような灰色の眼 遠くまで睨みつける赤い眼 長い前髪を振り払い、ギラリと相手を睨む 城口は言葉を無くし、ただただガクガクと震えている 「な、な、な、な、」 フフフ、何が言いたいんでしょうか? だらし無いですねェ そう思いながら次の言葉を言う 「水嶋花那…知ってますか?」 その名を言うと、彼はコクコクと首を縦に振った 見苦しい 人間は全てそうだ 死に際になると…… こうなる 自分は死ぬとわかると 『死にたくないッ!!何でもするから!!頼む…、いや…頼みます!!』 こう言う人間が多い そんな…心のこもっていない 言葉など、私には通じない 見苦しい ただそれだけを思い 殺ス… 生きると言う意味の 束縛から 外す 死ぬと言うのはそう言うコトだ 城口サン… 今から貴方は 生きると言う意味の束縛から 外されるのです    
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