第一幕 ようこそ幻想郷へ

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俺が警戒している事を察した女は、両手を挙げて自分が無害である事をアピールする。 尻尾も充分危険だと思うが姿勢的な意味だろう。少しだけ警戒を解き、気を緩ませる。 「ありがとう、これで安心して話が出来る。 私は八雲藍(ヤクモ ラン)という。君の名前を聞いてもいいだろうか?」 「・・・・・・」 とりあえず危害を加えるつもりは本当に無いようだ。穏やかな感じがする。 この人は、大丈夫だと思う。 ・・・人じゃないか。 しかし困ったな。 名前を聞かれているのだけど、俺には・・・ 「名前は・・・無い。」
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