力の継承

18/22
5908人が本棚に入れています
本棚に追加
/197ページ
「(こんなはっきり…召喚術!?)」 「言っとくが、てめぇらの使う召喚術なんて生易しいもんじゃねぇぞ…」 スコーピオはミーアの考えを読んだように否定した。 「さっきまでみたいにいくと思うなよ?」 スコーピオの言葉と同時に蠍がミーアに殺気を向けた。 「(まずい!)【黙示】!」 ドゴォォォ!! 巨大な蠍はその大きさからは考えられないようなスピードでミーアに襲い掛かった。 「煌女か…!余計なことを…!」 「【地龍牙】!」 ドゴォォォ! シアはスコーピオの後ろから龍牙を放った。 「いまさら龍牙が効かぬことくらいわかってるだろうに…」 「ご、ごめん、シアちゃん… 足手まといで…」 ミーアはスコーピオに槍の切っ先を向けながら暗い顔で俯いた。 「ミーアさん…あの人が攻撃に転じる時に【邪眼】を撃ってください。」 シアはスコーピオを見据えながらそう言った。 「で、でも…【邪眼】はそこまでダメージ与えられないよ?」 「攻撃のリズムを狂わせるだけでいいんです。 蠍のほうは避けるしかないですが、術者を倒せば止まるはずですから。」 ミーアは頷き、スコーピオを見据えた。
/197ページ

最初のコメントを投稿しよう!