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「そして恋人であるケルベロスさんのご実家である第一級冥界貴族『ハデス』家…
このお家も代々に渡り冥界の王族…つまりデスさんの一族と冥界を築いてきた名高いお家なんです。」
「……何でそれが問題なの?」
眉をひそめて聞いてくるアンナにソルがため息をつき、説明の後をついだ。
「両家には一子しか生まれておらず、母方は両家ともに他界…
つまりこれ以上跡継ぎ候補が生まれないということは結婚した場合…」
「あ、そうか!どっちかの家に跡を継ぐ人がいなくなっちゃうんだ!」
「やっとか…
ま、そういうことだ…」
ソルはやっと理解してくれたアンナに呆れたため息をついた。
「これは両家の間に争いが起こるかもね…」
ミーアがそうつぶやくとシエルは暗い顔で俯いてしまった。
「だ、大丈夫ですよ!」
「そうそう!それにまだその時じゃないんだし!
今から暗くなってたら駄目だよ!」
落ち込むシエルを見てシアとアンナが慌ててフォローした。
「はい…はぁ…」
だがシエルのため息は重かった。
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