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-聖界・聖界城-
「うそぉぉ~!!!!」
城中に聞こえるような大声がある部屋から響いてきた。
「驚くのはわかるけど
さすがにうるさいわよ…」
耳を塞ぎながらミーアはアンナを睨んだ。
「あ、ごめんミーア…
てか、それほんとなの!?」
「嘘を言う必要がないだろ。
誰が話を進めているのかは知らんが明日、見合いすることになった。」
ソルはため息をつきながら紅茶の入ったカップを口に運んだ。
「まぁ、私も貴族だからたまにそんな話はくるけど…
ソルは貴族でも何でもないのに、何でお見合いなんかきたのかしら…そういえば相手は?」
「確か冥界の貴族だったな…」
ミーアが聞くと、ソルはつぶやきながら立ち上がり本棚の上に置かれた薄い本を開いて見せた。
「く…悔しいけど、美人…!」
その中の写真には礼服を着た綺麗な女性が写っていた。
「ますますわからないわね…」
「なにが?」
「私の記憶に間違いがないなら…お相手は第一級冥界貴族『クルセイド』家の第一子
『リリ・クルセイド』嬢ね…」
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