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-食堂-
「お、お見合いですか!?」
シアは音をたて立ち上がった。
「座れ、シア。」
ソルはうどんを口に運びながら、そう言った。
「あ、はい。すみません…」
「まぁ、驚くのも無理ないよ。
あのソルがお見合いだもんね~…」
「それでどうなされるんですか?」
シエルが聞くと、ソルはため息をつき答えた。
「受けるわけないだろう。
会ったことのない女性と結婚するなんてごめんだ。」
「そ、そうですよね…!」
シアはほっと胸を撫で下ろした。
「だが、このリリという女性に
興味がないというと嘘になるな…」
「「え゛…」」
アンナとシアは同時に手が止まりいつもではありえないような声をもらした。
「何?美人だからお近づきになりたいとか?」
ミーアが聞くとソルは首を横にふった。
「このクルセイド家とやらは
冥界の貴族の中でもハデス家と双璧をなす強さの一族らしい…
その第一子ともなればかなり腕がたつだろうからな…」
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