18人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
あれから二週間、美咲も何とか立ち直った。
4月27日・・・・・・
この地域では桜が一番綺麗に咲く時期だ。
元々は二十年位前の生徒会長が、花見をしようとほざいた・・・・もとい、高らかに宣言して本当に実行したのが始まりらしい。
そして、年を追う毎に派手に、大きくなっていき、とうとう正式な行事となり
『春桜祭』と名付けられた。
因みに、発起人の生徒会長というのが俺の親父だったりする。
「素晴らしいですわ。」
なんか、感動してる?
「双魔様のお父様は正に時のリーダーだったのですわ。」
そこまでのもんかな?
「それって単に自分勝手なだけですの。
反対してた人は誰もいませんでしたの?」
「いたよ・・・・・・
当時の副会長は、生徒会長だった双君のお父さんとは犬猿の仲で、すごく反対したって。」
美咲が答える。
俺達は、美咲に全てを話した。
予知の事も、それを話せなかった理由も。
納得はしてくれたし、理解も得られた・・・・と思う。
徐々に笑ってくれるようにもなったけど、まだ遠慮がちだった。
それでも、何とか四人で春桜祭を楽しめればいいと俺は思ってる。
春桜祭が始まった。
最初のコメントを投稿しよう!