初会話① ~少女編~

9/14
前へ
/637ページ
次へ
「うん。変ですね。でも、今日かかってきたら出ようと思ってました。いつも月曜日の21:00にかけてくるから、どんな人か気になって」 少女が楽しそうな声で話していたため、男も先程までの暗い雰囲気がなくなった。 『あぁ、うん。最初にかけたときは何にも考えてなかったけど、2回目以降は規則的に電話してたら気付いてくれるかな、と思って… 俺、キモいことしてるなぁ…』 男は苦笑した。 「いや、…まぁキモいかもしれないけど。規則的に掛けてきたから、気になって出ようって気になったんです。本来なら私、非通知は出ないんですよ?」 少女のフォローに男は受話器の向こうで安堵の息を吐いていた。
/637ページ

最初のコメントを投稿しよう!

947人が本棚に入れています
本棚に追加