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少女は偽名を名乗ったようで悪い気がした。
「テツさん、ナツはホントの名前じゃないんだよ。ごめん。
全然知らない人に簡単には言えないから…」
さっきまでの声より低い声で少女は言った。
『サンはいらないよ。それに、偽名は気にしないで?俺も偽名だから、さ。お互い、全くの知らない者同士だし追々理解していけば良いと思う。
あ、そうだ。来週“非通知”解除して電話するよ?ナツだけ番号知られてるのもフェアじゃないよな』
細かい気配りをするテツの優しさが嬉しくて、少女は元気を取り戻した。
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