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 梅雨が明けるか、明けないか、というくらいの時期ごろから、彼女はあまりバス停に来なくなる。  学校を休みがちになっていた。  なんでかは、僕にはわからない。  彼女がバス停に来る朝が、少しずつ減っていく。まず週に半分くらいしか来なくなり、それから日付が進んでいくと、週に二日になり、七月にはもう、週に一度ぐらいしか、彼女はバス停に姿を見せなかった。  僕はそんな彼女に、曲できたよ、と言うことができなかった。
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