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教会を出たら、みんながライスシャワーで祝福してくれた
それはまるで、季節外れの雪のように………
『いででっ…ちょ、雪矢!』
「長々と誓いのキスを見せられた身にもなれ!」
『あははっ…』
確かに……
雪矢は節分の豆まきのように米を投げ付けた
『いででっ』
「凜……朱雀と喧嘩したら俺の腕の中はいつでも……いででっ!雪矢、冗談だってば」
「海に沈められたい?」
「ごめんなさい」
雪矢ならやり兼ねないな
「凜、おめでとう」
『花崎さん、ありがとうございます』
「いや~、驚いたよ」
『あはっ』
「まぁ、わかってたけどな」
『ですよね』
「だけど……」
『?』
「凜のドレス姿も綺麗だけど、やっぱりハニーの方が綺麗だな~」
『あ…ははっ』
ジュゴンと比べられる俺は一体……
でも、不思議と悔しくない
だって、誰でも愛する人が1番だしね
「写真撮るぞ~」
『あっ、うん』
仲間内だけの小さな結婚式
でも、みんなに祝福されてめちゃくちゃ幸せだな
『えっと……何で二人に挟まれてるの?』
「気にするな」
『うん』
アサとヨルに挟まれて
写真を撮る
もちろん、朱雀と一緒の写真もね
朱雀は苦笑してたけど、
仕方ないよね
二人にはこれからもお世話になるんだし……
「凜、ブーケトスだ!」
『アサ……結婚してるじゃん』
「いいんだよ」
『いいのかよ……』
てか、男に投げるのはめちゃくちゃ不思議な感じ
『行くよ~!』
空高く飛ばしたブーケが太陽の光を受けながら落ちる
(ポスッ)
『あら……』
「えっ?」
ブーケは父さんの腕の中に落ちた
『次は父さんらしいよ』
「いやいや……」
焦る父さんを見ながら、
みんなで笑う
夜はアサがパーティーを開いてくれた
「ドレスのままでよかったのに……」
『朱雀……そのめちゃくちゃ残念そうな顔は…』
「後でまた着てね」
『………もう』
照れながら笑う俺の頭を撫でてくれた
だけど……パーティーは朝まで続いて、終わった後、俺達は爆睡してしまった
初夜は?
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