け、結婚?

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リビングを片付けながら、アサが言った 「終わったな」 「だな」 「綺麗だったな」 「ああ」 「どこにハネムーンに行くんだろう」 「てか、あんな状態で行けるのか?」 「だよな」 確かに朱雀は朝まで飲まされていた 凜のかわりも飲んでいたから、物凄い量だよな 朝方、みんなが帰って そのまま凜の上に倒れてたし 「やっぱ、海外かな」 「朱雀だしな」 「それを考えると、世界一周かもな」 「あるある」 洗い物が終わり、漸くソファーに座る事が出来た 「はい、コーヒー」 「サンキュー」 アサはやっぱりいい奥さんだな 俺が飲みたいと思っている時は必ずコーヒーを入れてくれる 「何でコーヒーが飲みたいってわかった?」 「そりゃ、長年一緒に暮らしていればね」 「そういうもの?」 「後は愛情だ」 「納得……」 アサの肩を抱き寄せながら、静かな海を見つめていた この家は窓が大きいから、海を目の前で見る事が出来る 髪を撫でながら、しばらく静かな時間を過ごす 「ヨル……」 「ん?」 「俺、ヨルの腕が好きだよ」 「腕?」 「なんか、護られてるって感じが好き」 「護っているからな」 「うん」 「やばい、凜!起きて」 『ん~』 「起きたらしいな」 「ああ」 アサは立ち上がり、 コーヒーを入れた 「おはよ!」 「おはよう、昨日はありがとう」 「いいよ」 『あ~、靴下がない』 「ほら、洗濯したやつ」 『ありがとう、アサ』 コーヒーをテーブルに置きながら、凜の世話を焼く 「髪がすごいよ」 『もう……』 「じっとして」 『うん』 「てか、飛行機間に合うのか?」 『飛行機?』 「だって……海外」 『やだなぁ~、ハネムーンと言えば?』 「えっ……定番のハワイ?」 『ブッブー!』 「えっ?ギリシャとか」 『やだなぁ~、ハネムーンと言えば……』 「うん」 『あ・た・み』 「ちょ!凜……お前何歳だよ!」 『ん?』 「熱海とか……朱雀、いいのか?」 「サスペンスドラマの中で新婚旅行が熱海だったんだよ……それで凜が」 「熱海に行きたいと?」 「まぁ……」 『お土産買ってくるからね』 「ああ」 熱海とか…… いつでも行けるのに…… さすが凜だな
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