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「率直に言おう、今週の日曜私のために1日開けろ、いや、寄越せ。」
村井が広大に放った一言。
これに対しても、広大を含むをクラスの人間は絶叫する。
「「「「ええええ⁉⁉⁉⁉」」」」
「ちょい待ち!?俺?何で?意味わかんねぇ!!」
「広大お前…むっちーとデキてたのか…?」
榊が心配したような、哀れんだような表情で聞いてくる。
「知らねぇ、むしろ俺が俺自身に初耳だわ!?!?」
「おい貴様等、勘違いしてるみたいだからよく聞け、見合い話はほんとだが、コイツは違う。」
「はーいはーい!?違うって、何で広大使うの?」
ゴン太が手を挙げて質問する。
うんうんと頷く広大。
「うむ、これがまためんどくさい話でな…」
それから、村井はそのまま真面目な表情で話し始める。
テンションがマジなため、変な発言とか出来ず、広大も複雑な気分で話を聞くことに。
まず、見合い話はガチ(母親のダイレクトアタック)で、実はもう相手とも会っているらしい。
会うだけなら…みたいな、軽い気持ちで渋々引き受けた村井だったが、適当に相手に合わせていたら、「婚約を前提に交際して欲しい」と、言われたらしい。
「断れば良いじゃんよ、ザ・村井ならそれくらい出来るべや?」
榊が聞くと、
「当然だ、すぐに『アホか貴様は』と言ってやったが…」
「言ってやったが…?」
「いやいや、まず言動に突っ込もうよ!!言葉選べよ的なさぁ!?!?」
ゴン太がすぐさまツッコミを入れる。
「『一度会っただけではダメなのでしたら、また会いましょう、是非』だとさ…とんだマゾヒストだな。」
村井がやれやれといった表情で答える。
「空気嫁よ相手wマジ必死w」
「M過ぎますね。」
「アホやな。」
クラス中が笑う。
(…僕のツッコミは…無視か…)
少しだけ胸が痛むゴン太。
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