雪に響く

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──事の始まりは、いつもより荒れた雪山に訪れた時だった。 「お!雪山草じゃん♪」 と寒さに強いマフモフを身に纏って、腰に骨の短剣と小さめの楯を下げた少年が草むらの中に手を突っ込んだ。 少年の名は、シキ まだ、ハンターとなって間もない少年だ。 「ん?」 シキは草むらの中でせっせと雪山草をむしっていると、突然周り一帯が暗くなった。 おもむろに顔を上げたシキは、そのままフリーズしてしまった。 目の前にいたのは──
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