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身動きさえできないのを感じ取ったのか、ティガレックスは急ぐようすも見せずゆっくりとシキへと歩き寄って来る。
こ、こんな…所で…!
シキが体を動かそうと痛む体に意識を集中させるが、それに体は答える様子は無くピクリとも動かない。
シキは睨みつけるしか出来ない自分に腹立たしさや悔しさを感じながら最後の時を待っていた…──
チリン…
「?」
それが何の音かシキは知らなかった。
鉄同士を打ち鳴らした音にしては、やけに高く冷たい音
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