始まり

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「すいませんがお断りします。アイドルなんて無理です。それでは今度こそ失礼します」 断りの返事をしてすぐにでも帰ろうとしたが、まだ腕を掴まれているので帰ろうにも帰れない。ていうかさっきよりさらに強い力で腕を掴んでいる。 「何言ってるの?君はアイドルに向いてる。いや、君はアイドルになるために生まれてきたと言っても過言ではない!それだけ君は凄い人材なんだ!」 あなたが何言ってるの?俺がアイドル向いてる?アイドルになるために生まれてきた?冗談もほどほどにしてほしいものだ。 「俺みたいな奴がアイドルなんて無理に決まってるでしょ!」 「……君自分の顔鏡で見たことある?あっ、眼鏡とった顔だよ?」 「ありますよ!それぐらい!」 「もしかして気付いて無いのか?……まぁいいや、とりあえず事務所まで着いてきて」 あれ?俺断ったよね?
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