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「いや~あと一人メンバーが足りなくて困ってたところだったんだよ!まさか何気ない散歩で運命の出会いがあるなんて思ってもみなかったよ!」
「はぁ~そうですか」
適当な相づちをうつ。何で抵抗しないかは、この人に腕を握られたらわかるはずだ。いくら力をいれてもびくともしない。それに有無を言わせないオーラを放っている。困ってるみたいだし、話だけでも聞いてみようかな……
「着いたよ」
そこそこ大きなビルの前で止まった。
「ここですか?」
「そうだよ!ここが今日から君の事務所となるところだ。今から他のメンバーと挨拶というか顔合わせをするから着いてきてよ!」
顔合わせ!?ヤバいぞ!勝手に話が進んでいる!もうメンバーの一員になってるし!しかもアイドルだぞ!親になんて言えばいいのか……
「あの~?」
「何?」
「親に電話してもいいですか?」
「あ~!忘れてたよ!ごめんごめん!うっかりしてたよ。ご両親の了承は絶対に必要だからね。後で僕にも変わってくれるかな?」
「わかりました」
俺はポケットから携帯電話を取りだし、家に電話をかけた。
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