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「なんか……片岡くんってお兄ちゃんみたい」
「そうか?」
片岡くんは苦笑する。
そしてあたしの頭をもう一度ぐしゃぐしゃとかき混ぜた。
「兄貴、いたんだ?」
「いないけど……」
「いないのかよっ」
「いたら、こんな感じかなって思っただけ」
「こんな手のかかる妹がいて、俺も大変だよ」
「これからも末永くよろしくお願いします、お兄ちゃん」
「任せとけ」
そう言って、それを合図に片岡くんは立ち上がる。
ちゃんと寝てろよ、と一言あたしに告げて、彼は部屋を出た。
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