第一章:ツンデレとの出会いの後に告白の期限なんて言われても

2/19
193人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
「桜色高校校則、第99条に則り、君の告白期限は、今日から一ヶ月後までだ。」     三上 京介の背後に、長身の男子生徒が立っていた。その距離、およそ20㎝。分かりやすく言えば、『至近距離』である。 恐らく、今日から京介の通う私立桜色高校の上級生だろう。肝の座った顔立ちや、彼から発せられている何かカリスマ性のあるオーラから、そう推測できる。       「………………」 至近距離の初対面で、しかもいきなり校則や期限がどうたら意味の分かりようのないことを言われたのだ。京介に約5秒間の沈黙を与えるのには十分な条件だっただろう。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!