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「あれ?入り方は?」
誠は寝技を教える上で重要な入り方を教えないかわからないでいた。
「俺、寝技の教え方がイマイチわかんねぇんだ」
「いやいや、寝技師の澤登さんがなんでまた入り方が?」
誠が不思議に思っている。
寝技で全国に名前を轟かせた征吾が寝技教えれない理由がわからなかった。
「実は俺、寝技は感覚でやってたからわかんねぇんだよ。
寝技はこうなるからこうとしか言えないから教えようとしたらみんな見事に全くできないんだわ。これが」
征吾は笑っている。
「マジか!
まさかノボリにも弱点があったとは」
誠は完璧な指導をしていた征吾の意外な一面を見て驚いている。
征吾は強い相手と実戦で寝技を覚えていったために、どうしても細かな部分を説明することができないので子供達も理解できないのだ。
「いや、基本的なのは教えたけどさ。
小学生しか効かないような簡単なのを教えるのは、俺のプライドが許さないからどうしても難しいのになっちゃうんだよ。
それがうまく説明できないし体力的にもまだ着いてってないんだよね。
まあ寝技はほぼ積み重ねだから長い目で見ないとな」
征吾は笑ってごまかしている。
「言われてみれば、俺らに説明するんも難しいんばっかやの。
逆にそれが小学生で完成されたら怖いの」
誠は征吾の寝技の指導を思い出し、理に適っている半面、誠も理解しにくい高等技術ばかり教えていることに気づく。
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