235人が本棚に入れています
本棚に追加
征吾は柔道において基礎と寝技の重要性を知っているからこそ最初にやるべきだと考えているのだ。
「だから、やりたいようにするには基本が充実してなければいけないんだ。
本質をわかってない奴がいきなり奇抜なことをやっても通用しないのは目に見えてるからな。
もし壁にブチ当たったとしても基本に帰ればいいだけだからな」
「確かにノボリは立技が奇抜で下手くそな癖に、なんでそれが乱取りや試合でできんのやっていう位ノボリの打ち込みは綺麗やけんの」
誠は征吾の最近のつまり香川から出てからの柔道を見て思うことである。
昔の征吾は打ち込みも下手だったのだ。
「俺はいいんだよ」
征吾は照れながら話を続けている。
「やりたいようにやるつまり自主性を育てているんだ。
だから俺は練習で相手の投げ方とか組み方とか技術的なことは大事なこと以外あまり教えてないんだ。
全部アイツらにどうすればいいかを考えさせて実行させてる。
自主性はそこから生まれると思うんだ。
与えてばかりじゃダメなんだ。
よかったら俺は褒めて、失敗したらヒントを出して考えさせてやった結果が今回の試合だよ」
征吾は子供達の試合に本当に満足しているのだ。
、
最初のコメントを投稿しよう!