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「へぇ、そこまで考えとったんやぁ」
征吾の指導方針が初耳だった奈々は感心している。
「やっぱり思うんだけどさ。
始めるきっかけはどうであれ、続けるきっかけの方が大事だと思うんだ。
どんなことでも続ける奴って何かしらの楽しいことがあったんだよ。
特に始めた頃が楽しかったから続けれたんだよ。
だから、俺もそうするようにしてるんだ。
仲間と楽しくできるようにな。
そっから勝てるようになって、ライバル見つけたり、目標みつけたりしたらどっぷりやれるさ」
「まあ、そうやの。
俺も野上や向井、田辺がおったけん負けたくなかったから練習したわ。
ノボリの存在もデカイわ。
途中で辞めたかもしれん」
誠は征吾の意見に同意する。
誠も自身を振り返り、始めるきっかけより続けるきっかけの方が重要だということに気付くのだ。
「だろ?
俺はその続けるきっかけとなるスピリットを育てていってんだ。
ってか、その大事な時期を見てるだけに下手なことはできないからな。
俺も小学生の時に比べて寝技とかたくさん技術はをいろいろと覚えたけど、魂は変わらない。
いやむしろやっていくに連れて小学生時代の体験が色濃くなったかもしれない」
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