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「今夜のナイター中継…巨人対広島の試合…先発投手、スコアがピタリなら俺の考えが当たっているということだろう…。」
『未来新聞は未来を知らせる新聞』
そう考えざるをえない状況なのだ。
混乱するのも無理はない。
未来を知らせるなんて人間にはまずできない。
未来を知らせる新聞なんて存在するはずがないのだ。
でも現に、存在した。
夜中に自分が手にとって読んだ新聞は、未来を知らせる新聞だった。
そんなことを考えているとすぐに電車は駅に着いてしまった。
いつもなら長く感じるこの通勤時間が、5分も経っていないんじゃないかと思えるほど考える事に集中していた。
こんなにも頭を使ったのはきっと生まれて初めてだろう。
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