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俺は、東京にある大型家電量販店で、宣伝部に配属している。
一応、課長という名義を持っている世の中から見れば準エリートだ。
いつも部下を怒鳴り散らしている、ドラマの課長部長社長とは違って、俺は部下には優しく接しているつもりだ。
「やぁ、静宮(しずく)ちゃん。今日も元気?」
俺は、社員にはいつも気を配っている。
決して、セクハラではないので。一応。
「あ、大野課長。おはようございます。」
静宮は、取り柄でもある満面の笑顔で俺を迎えてくれる。
「あれ?大下君はまだ来てないのかな?」
「そうですね。まだ到着してないみたいですが。」
静宮は、時計を確認しながら報告してくれた。
「さて、昨日取引で成功した、山下さんだけど今日来店される予定だから、接客は静宮ちゃんが良いね。女性は男にとって花以上の輝きがある。」
「そんな、課長ったら・・・」
静宮は、顔を赤らめている。嬉しかったのだろうか・・・
「幹也課長!遅れてすみません。」
大下が、息を切らせながら事務所に入ってきた。
「おや、おはよう。」
俺は、どんな事よりも先に挨拶を進めている。
「あ、おはようございます。」
大下は頭をぺこりと下げ、挨拶を繰り返した。
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