#1 日常的出来事

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俺は、東京にある大型家電量販店で、宣伝部に配属している。   一応、課長という名義を持っている世の中から見れば準エリートだ。   いつも部下を怒鳴り散らしている、ドラマの課長部長社長とは違って、俺は部下には優しく接しているつもりだ。   「やぁ、静宮(しずく)ちゃん。今日も元気?」   俺は、社員にはいつも気を配っている。   決して、セクハラではないので。一応。   「あ、大野課長。おはようございます。」   静宮は、取り柄でもある満面の笑顔で俺を迎えてくれる。   「あれ?大下君はまだ来てないのかな?」   「そうですね。まだ到着してないみたいですが。」   静宮は、時計を確認しながら報告してくれた。   「さて、昨日取引で成功した、山下さんだけど今日来店される予定だから、接客は静宮ちゃんが良いね。女性は男にとって花以上の輝きがある。」   「そんな、課長ったら・・・」   静宮は、顔を赤らめている。嬉しかったのだろうか・・・   「幹也課長!遅れてすみません。」   大下が、息を切らせながら事務所に入ってきた。   「おや、おはよう。」   俺は、どんな事よりも先に挨拶を進めている。   「あ、おはようございます。」   大下は頭をぺこりと下げ、挨拶を繰り返した。
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