新たな道

20/20
652人が本棚に入れています
本棚に追加
/313ページ
緊張をあおるかのように、 中から音楽が聞こえてくる。 ♪~♪♪~ その時、 バンッ!! 目の前のドアが勢いよく開いた。 真っ白い光が私の視界を奪う。 その光の中に見える一筋の道 弥人が待つ場所までの道 私は 隣で一緒に歩く父に向かって、 「お父さん………ありがとう。」 そう一言だけ伝えて真っ直ぐ前を向いた。 ヴァージンロードを歩く私と父 いつも不思議に思ってた。 なぜヴァージンロードは父親と歩くのかと。 ようやく今分かったよ。 生まれてからずっと、 両親と共に歩いてきたこの道 それを、 「結婚」という大きな道へと案内してくれるのが父親だという事。 ようやく分かった。 父から新郎へ 家族になるという道を 託す。 私はこれから弥人と生きて行く。 第二の人生へ 新しい道を共に2人で―――             END
/313ページ

最初のコメントを投稿しよう!