(^ω^)ξ゚⊿゚)ξ

3/7
前へ
/9ページ
次へ
彼に初めて会ったのは中学校に入ってから。 本当におかしな奴。 いつもニコニコ微笑んで、喋り方も変。 だから彼に友達はあまりできなかった。 そんなだから、私も素直になれずにキツく当たる。 いつも邪険に扱い、距離を置いた。 本当は違うのに。 私も笑って楽しく話したかったのに。 周りの目を気にして。 自分の居場所を気にして。 ずっとずっと距離を置いてた。 でも彼は優しく微笑んで、私に話し掛けてくる。 どんなにヒドい事を言われても、ただただ笑っていた。 それでも私は変わらない態度で彼と接した。 そんなままで二年過ごし、三年生になったある時。 どこかの誰かが流した噂。 私達が付き合ってると。 それを聞いた時の私。 全否定。本人の前で。 耳を塞ぎたくなるような言葉を彼に放った。 放ってしまった。 後悔なんて無駄だって分かってる。 それでも私は、この時の事を時々思い出して、悔しくて、歯痒くて、息苦しくなる。 クラスのみんながいる中で彼を罵倒した。 あの時の彼の顔が何度も頭を掠めた。 走り去って行く彼の後ろ姿が何度も頭を掠めた。 何度も、何度も何度も。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

152人が本棚に入れています
本棚に追加