第一章~砕かれた心~

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朋美…? 違うよね? 助けを呼びにいったんだょね? そぅだょ…。 朋美を信じなぃでどぅする!? 「あ~ぁ!逃げられちゃった。でも,まさか友達を置いていくなんてなぁ~♪」 自分に言い聞かせてぃる私とは裏腹に,チビはニヤニヤしながら否定してきた。 「ちっ…がぅ。助けを呼びにいったんだ。」 「ふ~ん…。あんなにブルブル震えてたのに?」 チビはまた私の髪を掴み上げた。 私は…朋美を信じる!絶対くるょ! 「待ってみるか?」 チビが突然言い出した事に,私と坊主君は唖然とする。 「何言ってんだょ!?」 「5分だけだって!どぅせ来ないだろ?」 ふん! 5分もあれば十分だ! あんた達もこれで終わりだな!警察でも何でも捕まっちゃえばいぃんだ! 私は,自信満々に笑った。 5分……。 朋美はこなかった。 「5分…たった。」 チビは腕時計で確認してぃたのだろぅ。 確信に満ちた声をしてぃた。 ウソ…。 朋美? 私を…置いていった? 裏切った? ウソだょね…? 「ぇっ…違う!来る!絶対に来る!私を…裏切っ…ぅぐっ!」 「馬鹿か?おまえは見捨てられたんだょ!?死んでも構わないって事だょ!!!」 チビが蹴りを再開した……。 朋美が見捨てた? 信じたくなぃ! 信じたくなぃ! けど…朋美は来ない。 私はあまりの辛さに涙を流した。 それでも暴行はとまらずに,さらにエスカレートしてぃく……。 痛みで体中が麻痺してきた時,チビの蹴りが再び私の腹に命中した。 と,何かが出ようとしてぃるのがわかった! 私はとっさに口に手を当てて咳き込んだ!! 「ごほっごほっ!………えっ?」 喉も,口も,臭いも,全てが鉄だった………。 手を離すと,手のひらには赤いもの…… 赤い…… 血……? 「ぅ…ぅあああああああああああああ!!!!!!!!」 私はいつもの透明な唾液ではなぃ。 唾液が全部血と化してぃる恐怖に混乱し,叫び続けた。 嫌だ!!血だ!!真っ赤な血だ!! 嫌だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
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