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『よう、どうだったよ俺のライブ。』大月さんはカウンターで飲んでた私の隣に座った
『すごいよかったです。悔しいけど。小夜子さんすごく喜んでたし』
『ほんと?やった~!でお前はキュンとかこなかったわけ?』
『なんで私が!』
『この前抱きしめられて俺に惚れたとかないわけ?』
『あんたみたいな図々しい奴私大嫌い!』
さすがの私もぶちギレました。抱きしめられて、正直キュンとしたし、今日のライブだって…
少し好きになりかけてたんです!でもこの態度!私は半ベソかいて店でちゃいました
こんなんじゃ$10にもいけないし近くの公園で酔い冷ましてました
ちょうど移動カフェがあったのであったかいカプチーノ買いました。周りはカップルだらけだったけど気にもとめずベンチに座ってました
アイツのあの自信はどこからくるんだろ
そりゃルックスもいいけど、素直なんですよね、自分の気持ちに。私はあんな素直にはなれないです
自分の思うがまま動いているというか…
私それに嫉妬してる?
嫌いじゃないけど…うらやましいと思ってる
複雑だな~
『小泉君?だよね』
声をかけてきたのは佐伯社長だ!私は思わず立ち上がった
『あ、はい!こんばんは!』
『女の子一人で危ないよ。何かあった?』
『いえ、小夜子さんの店のライブの帰りなんです。酔い醒ましにコーヒー飲みたくて。社長は?』
『小夜子の様子見に行こうと思って。大丈夫だった?』
『すっかり。まだ松葉杖ついてるけど貧血はよくなったみたいですよ』
『じゃあもう寄らなくていいな。まあ座ろうよ』
と私たちはベンチに腰掛けた
『また小夜子がステージに立ってくれたらいいのにな』
『小夜子さん歌わないんですか?』
『経営で必死なんだよ。今いいバンドがいるってはりきってる(笑)』
『今日もそのバンドだったんです。すごいですよ』
『俺が見舞いいくよりよっぽどいいな』
『あの…社長は小夜子さん好きなんですか?』
『ずっと好きだよ。でもフラれっぱなしなわけ(笑)この前もプロポーズしたら泣かれちゃってね』あ、あの朝の電話!
『俺一度彼女の事傷つけてるから信用ないんだよ』
『浮気とかですか』
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