アイツの初恋

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朝方物音と話し声で目が覚めました。小夜子さんと…聞き覚えのある声です 『もう大丈夫だから、あなたも仕事あるから帰ってちょうだい』 私は玄関まで見に行きました。そこには佐伯社長の背中におわれた小夜子さんがいました 『おはよう、小泉君。小夜子が昨日店の階段から落ちてね。病院いって、今俺が送ってきたんだ』 『おろして、右京さん。寝てれば大丈夫だから』 『わかったわかった。そういうことだから頼むね』佐伯社長は広い背中から小夜子さんをおろすと、家をでていった 『寝てるだけで大丈夫なんですか?私会社休んで看病します!』 小夜子さんは右足に包帯を巻いていた 『大丈夫。松葉杖もかりてきてるから。昨日お店でたまたま佐伯さんきてて、その時にね。迷惑かけちゃった。だから会社はちゃんといって。ただの捻挫だから』 小夜子さんは借りてきた松葉杖で部屋に入った でもよくよく考えると元恋人同士なんだよね。なのにあのさりげなさとか、すごく感じいい!佐伯社長の広い背中に小夜子さんが甘えてる感じがたまらなかった いい関係だよね…私は朝からあったかい気持ちでいられました 会社につくと大月さんは『小泉、お前いい店知ってんじゃん。またつれてけよ』と声をかけてきました 『それどころじゃないですよ。小夜子さん昨日お店で怪我したんですよ』 『どういうこと?』 『階段から落ちたらしくて病院運ばれて、朝がた帰ってきたんです』 『で、どうなの?骨折とか、入院しなくていいの!』 『検査はしてもらって捻挫だけみたい。薬飲んで寝ています』 『マジかよ、よかった~。…んでさ誰連れて帰ってきたわけ?店長?』 あちゃーなんでそんな事きくんだよ 『あ、店のお客さんです』 『客?何彼氏さんとか?』 『違います、違います!』 『なんでお前違うってわかんだよ。怪しいな』 『だ、だってわかるじゃないですか~雰囲気とかで』 私はなんとかこのばを切り抜けて仕事場にいきました 今日は一日アイツに尋問されそうな気がします…
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