凌霄花の章

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 月の光が体を洗い流してくれる。  夜の闇に慣れ親しんだ私には、昼の光は少々強すぎる。浄化どころか、解けてしまいそうになる。  夜の街に生まれ、夜の街に散る。  それが、私の人生・・・。  それが、私の性分・・・。  それ以外の生き方を私は知らない。  だから、外の世界をうらやましく思うこともない・・・。まったく。
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